この文章は文章作成アドバイスツール「文賢」で
チェックし、作成しました。
「プレスリリースを作成したけれど、内容が伝わりやすい文章になっているだろうか?」
「もし日本語の使い方を間違えていたら、会社の信用を落としてしまう・・・」
社外に広く公開されるプレスリリースは、自社の信頼にも関わるため、とくに慎重に作成したい文章ですよね。
「文賢」の特長は、日本語の間違いをチェックする「校閲支援機能」や、文章の読みやすさをチェックする「推敲支援機能」があること。
これらの機能を活用すれば、読みやすく、より多くの人に伝わりやすいプレスリリースを作成できます。
また、文賢には「公に発信する際に注意すべきチェックリスト」が登録されており、プレスリリースの内容に対して、意図せず批判を受けてしまうといったトラブルを未然に防げます。
そこで、【文賢を使ってリライトしてみた】の第2回は、オフィス移転のプレスリリースをリライトしていきます。
第1回「クライアントとの打ち合わせ後の御礼メール」のリライトはこちら
つい使いがちな重複表現や敬語の誤用をチェック!
「校閲支援機能」で日本語の基礎を確認
以下は、プレスリリースのサンプルです。
今回はオフィス移転を例にとって見ていきましょう。
「顧客満足度」業界1位のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大及び、従業員の増加に伴い、本社オフィスを現在の東京都品川区から東京都港区に移転することを、決定いたしました。
■移転先について
●移転時期
2020年4月(予定)
●新本社の所在地
東京都港区南青山センタープレスビル17階
●新本社の電話番号
03-●●●●-●●●●
移転後、旧電話番号(03-■■■■-■■■■)はご使用できませんので、おかけ間違いのないようお願い申し上げます。
●アクセス
JR「田町」駅徒歩1分(駅直結)
■オフィス移転の背景
2015年4月、株式会社Gourmetは、まず最初に6帖のワンルームのアパートからスタートしました。
創業時のメンバーは現CEOの武田1人でしたが、翌年の2016年にはメンバーが8名に拡大し、現在の品川区のオフィスに移転いたしました。
2018年には約5,000円の資金調達を実施し、正社員は更に23名に増加。
事業拡大に伴う従業員数増加に対応するために、2020年5月に新オフィスへ移転する運びとなりました。
新しいオフィスで心機一転、チーム一丸となり、2030年までに世界最大のグルメ情報プラットフォームになることを目標に、今後とも邁進して参ります。
■一緒に働くメンバーを募集中
株式会社Gourmetでは、私達と共に働いてくれるエンジニアを募集しています。
詳しくは、弊社求人ページよりご確認下さい。
是非、私達と一緒に素晴らしいサービスを作りましょう。
このプレスリリース、一見、不自然な点はないように思えるかもしれません。
ところが文賢を通してみると、「校閲支援機能」と「推敲支援機能」で合わせて18個ものアドバイスが表示されました。
まずは「校閲支援機能」でどんなチェックが入ったのかを見ていきましょう。
「校閲支援機能」が指摘した2つの改善点
以下の画像は、実際に文賢の「校閲支援機能」でチェックしたときの画面。
紫色のアンダーライン2ヵ所が文賢からの指摘です。
文賢からのアドバイスを一つひとつ解説していきます。
誤った敬語
「ご使用できません」は誤った敬語です。
「ご使用いただけません」「ご使用になれません」と言い換えるとよいでしょう。
・「ご使用できません」は謙譲語
「ご(お)~できる」は謙譲語なので、尊敬語として目上の人に向かって使うのは誤用とされています。
・「できません」はビジネスシーンでは避けたほうが無難
「できません」は丁寧語なので、間違った敬語ではありません。
しかし、冷たい印象を与えてしまうため、ビジネスシーンでは不適切だという意見もあります。
「ご」を付ければ必ずしも尊敬語になるわけではないので、注意が必要ですね。
一方、「できません」という表現は、ビジネスシーンでは避けたほうが無難だということもわかりました。
ここでは、「ご使用になれません」に修正します。
重複表現
「まず最初に」は「重複表現」です。
補足説明
同じ意味を表す言葉が重複しています。
「まず」という言葉の中にすでに「最初」という意味が入っています。
話し言葉ではついつい「まず最初に」と言ってしまいがちですが、これは重複表現なので「まず」に修正しましょう。
「校閲支援機能」のアドバイスをすべて反映した文章は以下の通りです。
「顧客満足度」業界1位のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大及び、従業員の増加に伴い、本社オフィスを現在の東京都品川区から東京都港区に移転することを、決定いたしました。
■移転先について
●移転時期
2020年4月(予定)
●新本社の所在地
東京都港区南青山センタープレスビル17階
●新本社の電話番号
03-●●●●-●●●●
移転後、旧電話番号(03-■■■■-■■■■)はご使用になれませんので、おかけ間違いのないようお願い申し上げます。
●アクセス
JR「田町」駅徒歩1分(駅直結)
■オフィス移転の背景
2015年4月、株式会社Gourmetは、まず6帖のワンルームのアパートからスタートしました。
創業時のメンバーは現CEOの武田1人でしたが、翌年の2016年にはメンバーが8名に拡大し、現在の品川区のオフィスに移転いたしました。
2018年には約5,000円の資金調達を実施し、正社員は更に23名に増加。
事業拡大に伴う従業員数増加に対応するために、2020年5月に新オフィスへ移転する運びとなりました。
新しいオフィスで心機一転、チーム一丸となり、2030年までに世界最大のグルメ情報プラットフォームになることを目標に、今後とも邁進して参ります。
■一緒に働くメンバーを募集中
株式会社Gourmetでは、私達と共に働いてくれるエンジニアを募集しています。
詳しくは、弊社求人ページよりご確認下さい。
是非、私達と一緒に素晴らしいサービスを作りましょう。
つづいて、「推敲支援機能」でさらに読みやすい文章にブラッシュアップしていきます。
漢字をひらく・閉じるの判断や数字のミス防止にも役立つ!
「推敲支援機能」で読みやすいプレスリリースに
「校閲支援機能」でのチェックが終わったら、「推敲支援機能」でもプレスリリースをチェックしましょう。
「推敲支援機能」は、漢字をひらがなにする(ひらく)、ひらがなを漢字にする(閉じる)といった表記のアドバイスのほか、「同じ助詞が連続して不自然になっている箇所」などを指摘できるのが特長です。
推敲支援機能のアドバイスで16ヵ所をチェック
今回のプレスリリースには、以下のようなチェックが入りました。
「ひらがなで書くほうがよい言葉」だけでも5個の表現がチェックされました。
それぞれのアドバイスでは、なぜひらがなで書いたほうがよいのか、その理由も解説されています。
アドバイスを一つひとつ見ていきましょう。
ひらがなで書くほうがよい言葉
「および」とひらがなで書くほうがよいかもしれません。
補足説明
公用文で使う場合は漢字で書くことが原則ですが、堅苦しい印象を与えるため、ひらくことを検討するとよいでしょう。
(ただし、ひらがなが続く場合は、あえて漢字を使ったほうが読みやすくなるケースもあります)
●公用文における漢字使用等について
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/sanko/koyobun/pdf/kunrei.pdf
ひらがなで書くほうがよい言葉
「私たち」とひらがなで書くほうがよいかもしれません。
補足説明
「私達」や「子ども達」で使われる「達(たち)」という漢字は、接尾語です。
公用文におけるルールでは、接尾語をひらがなで書くのが原則となっています。
●公用文における漢字使用等について
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/sanko/koyobun/pdf/kunrei.pdf
もちろん、「達」と漢字で書いても間違いではないですが、「たち」とひらがなで表記したほうが、相手にやわらかい印象を与えることもできます。
ひらがなで書くほうがよい言葉
「ともに」とひらがなで書くほうがよいかもしれません。
補足説明
通常、「ともに」という言葉は、意味によって表記を使い分けます。
●「一緒に」「同じ」という意味を表す場合、「共に」と表記します。
例)寝食を共にする、行動を共にする
●「あわせて」という意味を表す場合、「ともに」と表記します。
例)母子ともに、心身ともに、お詫び申し上げますとともに
もし使い分けが難しいと感じるときは、「ともに」とひらくとよいでしょう。
ひらがなで書くほうがよい言葉
「ください」とひらがなで書くほうがよいかもしれません。
補足説明
公用文では「~してください」のような【補助動詞】は、ひらがなで表記することを推奨しています。
ただし、「飲み物を下さい」のような動詞として使用する場合は、漢字表記のままで問題ありません。
●補助動詞とは
本来の意味がうすれ、他の語を補助する役割で使われる動詞のことです。
(例)
〇教えてください
×教えて下さい
〇お願いいたします
×お願い致します
〇行ってみる
×行って見る
〇置いてある
×置いて在る
ひらがなで書くほうがよい言葉
「ぜひ」とひらがなで書くほうがよいかもしれません。
補足説明
新聞や雑誌、Webメディアなどでは、以下のように表記を使い分けることがあります。
●「正しいか正しくないか」という意味の名詞として使う場合は、「是非」と漢字で表記します。
例)是非を問う
●強い希望を表す副詞として使う場合は、「ぜひ」とひらがなで表記します。
例)ぜひ行きたい
漢字が多い文章は難しい印象を与えてしまう場合もあるため、副詞の「ぜひ」は、ひらくことを検討するとよいでしょう。
文賢のアドバイスをもとに、以下の表現を修正しました。
- 及び → および
- 私達 → 私たち
- 共に → ともに
- 下さい → ください
- 是非 → ぜひ
漢字をひらくかどうかは、企業ごとに方針が異なるので、必ずしも文賢のアドバイス通りにする必要はありません。
前後の表現とのバランスなども見ながら、読みやすい表記を検討してください。
一文に読点が4つ以上ある
一文に読点が4つ以上あります。
補足説明
一文が長すぎる場合は、文章をふたつに分けることも検討してください。
(※ただし、短い文章が続くと幼稚な文章に見える場合があるため、注意してください)
■例文
【before】
先月から私は文賢というツールを使いはじめたのだが、このツールは想像以上に役立つことがわかったので驚いている。
↓
【after】
先月から私は文賢というツールを使いはじめた。
このツールは想像以上に役立つことがわかったので驚いている。
読点が多いと文章のリズムが悪くなり、読みにくくなってしまいます。
文章を分けるというアドバイスにしたがって、以下のように修正しました。
【変更前】
「顧客満足度」業界1位のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大及び、従業員の増加に伴い、本社オフィスを現在の東京都品川区から東京都港区に移転することを、決定いたしました。
↓
【変更後】
「顧客満足度」業界1位のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大および従業員の増加に伴い、本社オフィスを移転いたします。
2020年4月、現在の東京都品川区から東京都港区に移転する予定です。
日付と数字のハイライト
「日付」をハイライト表示しています。
補足説明
日付と曜日に誤りがないか念のため確認してみましょう。
日付と数字のハイライト
3桁以上の「数字」をハイライト表示しています。
補足説明
数字の桁数に誤りがないか念のため確認してみましょう。
公に発表するプレスリリースは、日付や数字に誤りがあると大きな問題に発展しかねないので、細心の注意を払う必要があります。
文賢なら日付や数字をマークしてくれるので、誤りに気づきやすくなるのがメリット。
今回は「■オフィス移転の背景」の移転時期と資金調達額に誤りを発見したので、以下のとおり修正しました。
- 5,000円 → 5,000万円
- 2020年5月 → 2020年4月
同じ助詞の連続使用
同じ助詞を連続使用しています。不自然でないか念のため確認してください。
補足説明
●不自然な例(「の」が3回出てくる)
会社の先輩たちの行きつけのお店を知る。
↓
●改善後
会社の先輩たちがよく行くお店を知る。
→「~が~する」という文章に調整することで、「の」が減り、スッキリとしました。
今回のプレスリリースは「に」がつづいて読みにくいことがわかったので、以下のようにリライトしました。
● に伴う従業員数増加に対応するために → に伴う従業員数増加に対応する目的で、
下記が「校閲支援機能」と「推敲支援機能」を通して修正したプレスリリースです。
「顧客満足度」業界1位のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大および従業員の増加に伴い、本社オフィスを移転いたします。
2020年4月、現在の東京都品川区から東京都港区に移転する予定です。
■移転先について
●移転時期
2020年4月(予定)
●新本社の所在地
東京都港区南青山センタープレスビル17階
●新本社の電話番号
03-●●●●-●●●●
移転後、旧電話番号(03-■■■■-■■■■)はご使用になれませんので、おかけ間違いのないようお願い申し上げます。
●アクセス
JR「田町」駅徒歩1分(駅直結)
■オフィス移転の背景
2015年4月、株式会社Gourmetは、まず6帖のワンルームのアパートからスタートしました。
創業時のメンバーは現CEOの武田1人でしたが、翌年の2016年にはメンバーが8名に拡大し、現在の品川区のオフィスに移転いたしました。
2018年には約5,000万円の資金調達を実施し、正社員は更に23名に増加。
事業拡大に伴う従業員数増加に対応する目的で、2020年4月に新オフィスへ移転する運びとなりました。
新しいオフィスで心機一転、チーム一丸となり、2030年までに世界最大のグルメ情報プラットフォームになることを目標に、今後とも邁進して参ります。
■一緒に働くメンバーを募集中
株式会社Gourmetでは、私たちとともに働いてくれるエンジニアを募集しています。
詳しくは、弊社求人ページよりご確認ください。
ぜひ、私たちと一緒に素晴らしいサービスを作りましょう。
「アドバイス機能」で、公に発信する際の注意点をチェック
「校閲支援機能」と「推敲支援機能」で修正したら、最後にチェックリスト形式の「アドバイス機能」を使って文章に問題がないか確認していきましょう。
文賢には、より伝わりやすい文章にするための「わかりやすさのチェックリスト」のほか、プレスリリースの作成に役立つ「公に発信する際に注意すべきチェックリスト」があります。
今回は2つのアドバイスに注目し、プレスリリースを見直します。
今日は誰かにとってセンシティブな日のため、投稿を「自重したほうがよい日」ではありませんか?
補足説明
記事やツイートを投稿する場合、投稿するタイミングは大切です。
たとえば、今日が誰かにとって「センシティブ」な日でないかを確認しておきましょう。
もし、その日の過去に大きな事故や災害などが起きているのであれば、同じ日に陽気な投稿をしてしまうと「空気が読めない人」と非難されるケースがあります。
よって、その日「どんなことが話題になっているか?」をSNSやニュースで常にチェックしておくことをオススメします。
(Googleニュースで「今日が何の日か?」と検索しておくと安心です)
プレスリリースを出すタイミングはとても重要です。
アドバイスをもとに、プレスリリースを出すのにふさわしい日かどうかを確認しました。
「統計データ」を扱う場合は、その情報が正しいかを検証しましたか?
補足説明
統計データを扱う際は、そのデータが最新のものか?信頼できる人たちが導き出したデータか?調査方法に問題はないか?を調べておきましょう。
間違った統計データを用いると、間違った主張につながり、結果的に大炎上につながる恐れがあります。
もし、その統計データの信頼性に不安を感じるのであれば、専門家やデータサイエンティストなど識者の意見を聞いたほうがよいでしょう。
プレスリリース冒頭の「『顧客満足度』業界1位」についてデータを再チェックし、調査会社を明記しました。
最終的に出来上がったプレスリリースは以下の通りです。
「顧客満足度」業界1位(※)のグルメ情報プラットフォーム『素敵なメニュー』を運営する株式会社Gourmetは、事業拡大および従業員の増加に伴い、本社オフィスを移転いたします。
2020年4月、現在の東京都品川区から東京都港区に移転する予定です。
■移転先について
●移転時期
2020年4月(予定)
●新本社の所在地
東京都港区南青山センタープレスビル17階
●新本社の電話番号
03-●●●●-●●●●
移転後、旧電話番号(03-■■■■-■■■■)はご使用になれませんので、おかけ間違いのないようお願い申し上げます。
●アクセス
JR「田町」駅徒歩1分(駅直結)
■オフィス移転の背景
2015年4月、株式会社Gourmetは、まず6帖のワンルームのアパートからスタートしました。
創業時のメンバーは現CEOの武田1人でしたが、翌年の2016年にはメンバーが8名に拡大し、現在の品川区のオフィスに移転いたしました。
2018年には約5,000万円の資金調達を実施し、正社員は更に23名に増加。
事業拡大に伴う従業員数増加に対応する目的で、2020年4月に新オフィスへ移転する運びとなりました。
新しいオフィスで心機一転、チーム一丸となり、2030年までに世界最大のグルメ情報プラットフォームになることを目標に、今後とも邁進して参ります。
■一緒に働くメンバーを募集中
株式会社Gourmetでは、私たちとともに働いてくれるエンジニアを募集しています。
詳しくは、弊社求人ページよりご確認ください。
ぜひ、私たちと一緒に素晴らしいサービスを作りましょう。
※株式会社トルデータの「サービスの顧客満足度ランキング2019」より
調査データの詳細 https://●●●.co.jp/●●●/
これで、読みやすく、公に発表しても問題ないプレスリリースが完成しました。
連載【文賢を使ってリライトしてみた】、次回は「広報ブログ」を取り上げます。
自社ブランディングにも重要な広報ブログがどうやってブラッシュアップされていくのか、どうぞお楽しみに!